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70歳以上の機関誌「銀杏」
 
 
1インターネット
 
 
向山少年
 
     
 

 昨年の新春号と新緑号の2回に掲載されただけで、筆者の転任で休載されていた「元気が出る話」を続けるよう編集長から命令された。私の話で皆さんの元気が出るとは思えないので、『近頃都のおかしな話』という表題で原稿用紙の升目を埋めることにする。

 さて今の世の中はいわゆる情報化時代。私までが老骨(骨が年をとっている)にむち打ってパソコンのキーを叩いており、インターネットの真似事もやっている。ところでこのごろは何でもインターネット任せにする人がいるらしい。祐子先生のお話では、先日シルバーヴィラに福島県郡山の女子高生が訪ねて来て「中を見せて欲しい」といったそうである。「どなたか知り合いの人が入居しているのですか?」と質問したところ、「別に」という返事。よく問いただしてみたところ、この姉ちゃんはインターネットで「世の中には有料老人ホームというものがあって、シルバーヴィラ向山はなかなかよいところだ」といわれ、面白そうだから見に来たと言ったそうである。野次馬に事故を起こされたら一大事だから、見学はお断りしたとのこと。

 ところで郡山は決して近い場所ではなく交通費も随分かかっているはず。そこで「福島は遠いから、早くお帰りなさい」と言ったところ「埼玉県で泊まって行きます」との答え。親戚でもいるのかと確かめたら「インターネットで知り合っただけで、初めて会う人の所に泊めてもらう」というのだから驚き。

 近頃の跳ね返り娘は、インターネットで得た情報を即信用するらしい。出会い系サイトとやらいうものがあり、そこで「跳ね返りおば様」が若い男の子とおつき合いをなさって、火遊びが高じて人殺し騒ぎになったという話を先日テレビや新聞が報じていた。まさしくやがて「血イ見るど」ということである。インターネットの仮想の世界と現実の違いがはっきりしなくなり、アッという間に道徳もへったくれもなくなるらしい。

 こういう人たちは淫多熱人と呼ぶのが正確だろう。これが花ちゃん食堂の清談の結論でした。

 
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