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70歳以上の機関誌「銀杏」
特別インタービュー  
     
 
 イスラム教独自の教え 巡礼と断食
 
     

 サウディには*メッカ(マッカ)と*メディナ(マディーナ)という二つの聖地があり、異教徒は入れません。世界に二〇億人といわれる信者(ムスリム)の多くが、それぞれの聖モスク(礼拝所)に訪れています。とくに*巡礼(ハッジ)時の数日間には数多くの信者がメッカにやってきます。
*メッカの聖モスク 高さ約一五mの直方体をした石造りのカーバ神殿の周囲に建つ。神殿は「アラー(アッラー)の家」とも呼ばれる。世界中のあらゆるムスリムが一日五回、メッカの方角に向って礼拝を行う。モハメットの生誕地でもある。なおイスラム教は偶像崇拝を禁じているので、神殿の中にご本尊が安置されているわけではない。
*メディナの聖モスク モハメットが日干しレンガとナツメヤシの樹の幹を使って建てたモスク。そのデザインは以降に建てられたすべてのモスクの手本となった。
*巡礼 太陰暦の第一二月にメッカで行う。巡礼者はその月の九日までに聖地に行かなければならない。男性は縫い目のない二枚の白い木綿布をそれぞれ、肩と腰に巻く。女性は髪を含む全身を覆う服装をする決まりがある。巡礼者は神殿の周囲を七回まわり、その間にアラーをたたえ、感謝し、罪の許しを求める。
ジャンドール様と後藤様 また、イスラム教には人間のいろいろな欲望を抑えるために、太陰暦の一二カ月のうちの九カ月め(ラマダーン)の一カ月間、断食をします。日のあるうちは水を飲んでもいけない。つばきを飲むことさえしない人がおられるそうです。日が落ちて祈りを捧げてから初めて、食事ができるのです。ただし、妊婦や病人、仕事で出かけなければならない人たちは除かれます。私たちはお弁当を食べますが、(信者である他の職員の)目に触れないように心がけています。断食の教えは「世界で貧しい人たちのことを思い、がまんを覚えなさい」という教えを身につけさせるために行うのです。断食は健康面からも体にもいいようですよ。(ここまでは後藤様のお話)
  きょうは貴重なお話をありがとうございました。
 大使館員で、早稲田大学の大学院で国際関係を学んでいるモハメド・アブドラ・ジャンドールさんにも日本について、ほんの少しうかがいました。
  東京の夏は暑いですか。
 いいえ、暑くありません。冬は寒いですね。最近結婚し、妻を連れて日本に来ました。一年になります。大好きな食べ物は天ぷら、刺身。実はサウディにも寿司屋があるんですよ。さすがにわさびは日本から輸入していますが。  

 

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