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70歳以上の機関誌「銀杏」
母と私達姉妹のシルバー・アプランドル  
     
 
  
 
渡辺 喜久子(七六才)
     

 私達姉妹が毎週土曜、日曜とシルバーヴィラ向山、アプランドルの合奏、合唱に参加させて戴いて、もう何年になるでしょう。
 今回アプランドルでハンドベルをご一緒しているY様が、何故私達が毎週参加しているのかとお尋ねになったので、実は、母がかつて六年間シルバーで大変お世話になり、その頃からここの合唱に加わらせていただいたのでとお話したところ、ぜひその事を書いてほしいとのことでした。「お母様のご供養にもなるし」とおっしゃったことが私にペンをとらせました。
 今年は母がシルバーヴィラ向山で亡くなってから満六年になり五月に七回忌をすませました。母石本勝子は平成二年、八五才の時まで一人暮らしをしておりましたが、軽い脳梗塞を起こし、入院。病気の方は手当てが早かったせいかすっかり治りましたが、一人暮らしは無理だろうということになり、色々考えて方々を探した結果、シルバーヴィラ向山にお願いすることになりました。
 幸い、私の家から歩いて二〇分、自転車なら一〇分という距離なのも好都合でした。
 母はとても歌が好きで、土曜日の牧さんの合唱の日を大変に楽しみにしていました。私達姉妹もこの日に毎週伺って一緒に合唱を楽しみ、母が亡くなるまで六年間続いたのです。他に母は短歌も好みましたので、向山に入居中によんだものを少しご披露致しましょう。

○ 向山のシルバーヴィラに守られて
  老いの生活(たつき)の安けさ思う
○ 夏の夜に火の花咲かせ豊島園
  音すさまじき土曜日の夜
○ 今日の午後二時待ちきれずコーラスの
  師の君迎うると友に電話す
○ 己が芸つたなきままに幼な日に
  帰りてものす筝曲いくつ

 母亡きあと私達姉妹はしばらく向山と離れましたが、平成一〇年六月に妹のお姑様が入居され、続いて一一月にお義姉様がアプランドルに入居されました。このお義姉様は私と娘同士が幼稚園、小、中学校とご一緒で大変親しくしておりました。それで又合唱をご一緒させて戴くことになり、今日に至っております。
 その折々に、岩城施設長さんを始めとして、シルバーヴィラのヘルパーの皆様がそれぞれご親切で優しく皆様に接していらっしゃるのを拝見し本当に感心しております。
 伺ってみると入居者の中には同窓の方、私の友人の近親の方、ご友人と色々ご縁のある方々がいらして、私もすっかりお仲間に入ったようになり、毎週楽しく伺っております。
 いずれ私も本当にお仲間入りすることになると思いますが、老後の心配がなくて、老後が楽しみになっております。

(寄稿)

 

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