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(仏さまとともに飾られる)蓮の花はタイでは一年中咲いていますか。
咲いています。仏さまには線香とろうそく、ほかの花を使うこともありますが、一種類のときはまず蓮の花を飾ります。手を合わせる形も何となく蓮の花に似ていますね。
ところで今回、「日本語でのインタビュー」ということで、高校、大学、大学院時代に日本に留学したことのある私がお話しすることになりました。タイは東南アジアの中で植民地にならずに済み、タイ語を使ってきたので、日本人と同じように一般市民が英語を話すことは難しいですね。
きれいな日本語をお話しになる。
英語圏ではなく言葉が難しい日本(への留学)なので、政府の方針で大学からでなく高校から学ぶことになったのです。
現在、日本からはODAなどの関係で企業がたくさん来ています。ゴミ処理機の設置ですとか高速道路の建設など、経済での関係はとても緊密です。バンコクの日本商工会議所は、海外における日本の商工会議所の中では一番大きい。千二百社くらいの会員があります。今はバンコクだけでなく、北のチェンマイにも工業団地ができていて、日本の企業もかなり入っているんです。
将来は、工業化を。
これまではゴムや米などの農産品が中心でした。今でも米は世界一、ゴムは二〜三位。農産品の関連では食品加工にも力を入れています。これに加えてコンピュータの部品製造ですとかテレビなどの電化製品製造が入ってきました。製造業といえばまずは自動車です。日本だけでなくドイツやアメリカの企業も来ていますから、オーバーかもしれませんが、タイは『東南アジアのデトロイト』ともいえるんじゃないかと、いわれています。しかし農業も全部捨てた訳ではありません。
『二十一世紀は食料の世紀』といわれていますから、農業が大切だと思います。多少の近代化が進むと思いますが。
タイの場合、日本に比べ平地が多い。自然にも恵まれているので、米に限らず今までは新しい技術を導入しなくても(農産品を)たくさん作ってきました。人口も日本に比べれば少ないこともあり、食料が余っていました。しかし、このままの技術では生産性が低いので生産力を上げ、品質のいい物を日本に輸出するようになれば日本にとってもいいのではないですか。
米に限っていうと、タイの米は日本では食卓用ではなく工業用として使われる方が多いです。たとえば、せんべいや酒、とくに泡盛の原料になっています。アユタヤ時代の三〜四百年前から泡盛はタイ米じゃないとダメ。タイにも製造法がよく似ている泡盛のような酒が残っています。ですから、琉球王国の時代から日本はタイと交流があったと聞いています。
最近ではわれわれが「香り米」と呼ぶ香りのあるジャスミンライスをタイ料理屋、中華料理店などでの食用として(輸入するよう)日本の農水省に話しているのですが、どうも思うように輸入量がのびません・・・・・・(笑い)。チャーハンなどに合うと思うんです。もちろん、ササニシキなどの日本米に代わるものではないとわかっていますが。
タイ料理屋は昔、ぼくが東京にいたころは二、三軒くらいしかありませんでした。当時、食材も本格的な物ではなかったですね。十年以上たって東京へ来てみると、もう全然違う。街を歩いていると「あっ、タイ料理屋、ここもタイ料理屋」っていう感じです。毎年五月には代々木公園で「タイ・フード・フェスティバル」が開かれています。日本ではタイだけでなく、エスニックブームですね。
「トム・ヤム・クン」というスープは有名です。
はい。トムは煮る、ゆでるという意味。ヤムはあえるとかすっぱくしたサラダを意味します。したがって、トムヤムはピリっとすっぱいスープのことです。そして、クンはエビ。いろいろなトム・ヤムがあるのですが、トム・ヤム・クンだけが有名になりました。「世界三大スープ(の一つ)」といわれているそうですね。ぼくは辛いのがにがてですが(笑い)。
二、三年前だったか、(トム・ヤム・クンは)タイと日本両国の大学の合同研究で「防がん効果がある」と発表しました。スープに入っているレモングラスだとかタマリンドなどのスパイスの効果があるという発表もあってか、ますます盛り上がっていますね。
ところで、ザクロはたくさんありますか。
ありますよ。タイ語で「タプティム」というのですが、これはルビーと同じ言葉なんです。中の赤いところがルビーのようでしょう。ザクロはタイ人より華僑の人たちに好まれますね。宗教的な信仰心からでしょうが、彼らはザクロの葉を神聖なものと考えています。たとえば、葬式が終わり家に戻ってきたとき、日本では塩を体にかけますが、タイにいる華僑は入れ物に入った水をザクロの葉っぱで(体に)かけ、家に入るのです。結婚式でも花嫁さんの髪にさっとかざすなど縁起物として使います。
「ザクロは女性の健康にいい」「天然の女性ホルモン剤」とよくいわれています。それでアメリカからザクロジュースを取り寄せているのですが、タイは暖かいからザクロがいつでもなっているということはありませんか。タイから取り寄せられたら有難いのですが。
どうでしょうね。たくさんあることはありますが、そうだとしても、商業的に果樹園として作っている所はあまり見ませんね。もっとも日本に需要があるのであれば、考えるのでしょうが。一つの方法としてはアスパラガス、マンゴーやオクラなどのように日本企業とタイの農家が契約栽培をやることでしょう。農家がきちんとした製品を作れば日本の企業が買ってくれますから。ジュースでいうと、グァバだとかマンゴーなどいろいろな種類が日本に入っているのですが、ザクロはないなぁ。まあ、ザクロジュースについてはタイの商務省に聞いてみましょう(笑い)。
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