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70歳以上の機関誌「銀杏」
特別インタビュー  
     
 
 台湾に対する他民族の侵略が持つ意味
 
     

  おおぜいの日本人がビジネスや観光を目的に台湾を訪れています。世界各国と比べ、日本人が訪問者に占める比率はどのくらいですか。
 日本から台湾にやって来る人は毎年平均、八十万人以上です。昨年は九十七万人でした。一方、台湾人にとって日本は「行きたい国」の第二位です。昨年は景気が悪かったので人数が少し減りましたが、一昨年は八十七万人でした。両国の往来の人数を合わせると約二百万人に上りますから、緊密な交流を持っているといえます。
 北海道を訪れる外国人観光客の六十%は台湾人です。台湾には雪が少なく、涼しくないですから、北海道にはあこがれがあります。夏、冬とも同じくらいの数の人たちが北海道を訪れます。その他東京、京都、九州などが多いです。特に京都は何千年という長い歴史のある街であり、日本の心として、また古い建物や価値のあるお寺などがたくさんあり、日本文化を表現する所として、受け止められています。ちなみに、東京は今年(江戸開府から)四百年になりますね、歴史の長さは台湾とほぼ同じです。
 台湾の歴史を振り返ると、他の民族が入って来たことがあります。日本のほかには、スペインやオランダなどたくさんの民族が入って来ました。しかし、台湾という島では、こうした侵略の持つ意味が深いと考えています。
 ところで、みなさんは台湾にいらっしゃったことがありますか。
インタビュー風景 右から黄様、岩城施設長、永田様、島様、増田様 二度あります。観光で台北、台中、高雄、花蓮に行きました(増田)。私は学生時代、同級生の台湾人に「セーラー服の縫い目が体に焼きつくくらい日差しが強い」と聞いたことがありますよ(岩城、笑い)。
 台湾は熱帯にありますので、気温が高い。高雄などは一年中、二十度以上あります。
 私も二度ほど行ったことがあります。一九七二年ごろ訪れたときはフィリピンが三十度、台湾二十度、大阪に帰ってきたら二度でした(島、笑い)。
 台湾はその当時農業国で、ほとんどが畑仕事をしていました。バナナがよく知られていました。
 日本では昔、バナナはとても高価なものでした。七十年以上前、バナナはお客さまがいらしたときか、病気のときしか食べられなかった。「バナナは体に悪い」と嘘をいわれましたが、子ども心に「それは高かったからだ」と思っていました(笑い)。
 わが国にとっては、それがリンゴでした。一個が公務員の一カ月分の給料と同じでした。リンゴはとても貴重なもので、一般人は食べられませんでした。
 バナナはフィリピンなど他の国からも入ってきますが、台湾のバナナは甘くておいしい。香りもいい。自信を持っていいですよ。
 台湾にはレンブという果物があり、おいしいです。赤いリンゴのようなものです。しかし、輸送しようとしてもすぐ腐ってしまう。また、台湾の企業は流通のパイプを持たないので、一般的にはなかなか日本市場に入れません。日本の社会は人情を重んじるので、もし関係を持つことができれば果物の市場に入り込めるだろうと思います。
 台湾は食料を自給できているのですか、日本は食料自給率が非常に低いですが。
 そうですね、足りていると思います。そういえば、台湾にはワサビがたくさん栽培されているんですよ。高い山がたくさんあるので。
 水もいいからでしょう。
 去年、私の大学の先生が日本を訪れました。「他のアジアの国に比べ、水と米がおいしいので、日本人はとてもしあわせだ、日常的な物がおいしいのだから」と話していました。
 それにしても黄 先生は日本語がおじょうずですね。
 台湾の大学で四年間、日本語を勉強しました。でも、二年前に日本に来てからのほうが勉強しました(笑い)。私には二人の子どもがいまして、幼稚園に通っていますが、両国の教育はちょっと違います。台湾は幼稚園から英語などを教えます。日本は一日中、遊びです。子どもにとっては一番楽しいことです。小さいころから体と心をいっしょに訓練し、勉強はもっと大きくなってからするほうがよいと思います。
 日本の世論としては「もっと勉強したほうがいい」といわれています。中国では、かけ算で九九ばかりでなく十二×十二まで教えているそうですね。
 ですが、日本は数学も優秀ですし、他の国に比べていいところがたくさんありますよ。

 

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