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Qスポーツや音楽などの分野でカナダ人が外へ出て、ほとんどがアメリカで活躍していますが、カナダには市場がないのですか。 Aやはり人口三千万人の国ですから、どうしても市場としてアメリカより小さい。市場としてはアメリカもカナダもいっしょなんです。それでも、カナダの放送法で六十%はカナダのことを含んでいないといけないといった制限はありますが。世界で活躍するカナダ人がいるというのはとてもいいことだと思います。たとえば、ジャズのオスカー・ピーターソンはモントリオール出身、最近ではダイアナ・クラール、彼女はブリティッシュ・コロンビアですし、ホリー・コールや一昨年くらいから若い人たちに人気がある十八歳のアブリル・ラビーンという歌手も日本で昨年一番売れた洋楽CDを出しています。 Q去年、ラバル少年合唱団を聴きに、こちらの大使館の劇場に来ました(永田)。 Aグレゴリー・チャールズ指揮ですね。彼は子ども好きなので、合唱団を主催・指揮していますが、本業はエンターティナーですし弁護士でもある人です。この合唱団のレパートリーにはクラシックもありますしいろいろな民族の歌もありますし、彼ら自身が多民族の象徴といえるのではないでしょうか。 Qカナダの映画をあまり見かけません。 Aいえ、力は入れています。ただ、アメリカ映画が市場を独占していますから(笑い)。「スウィート・ヒア・アフター」を監督したアトム・エゴヤンという人の作品がまた日本に来ますし、カンヌ映画祭で新人監督賞を受賞したイヌイット語による初めての映画「氷海の伝説」が日本でも公開されています。アメリカで活躍している監督や俳優はとても多いですよ。たとえば、「タイタニック」のジェームズ・キャメロンや、いつもちょっと変わった映画をつくるデービッド・クローネンバーグ監督、俳優ですとマイケル・J・フォックスやジム・キャリー、キアヌー・リーブス「オースティン・パワーズ」のマイク・マイヤーズなどがいます。 Qアメリカの方々と似ているから何となく漠然と見てしまい、あまりカナダの方だと思わないでいるのかしら。 Aなんといってもやはり、ハリウッド映画は日本ではうけますから。 Qところで、カナダと日本の間にデリケートな問題はありませんか。 A両国の関係は非常にうまくいっています。具体的には今は狂牛病問題で牛肉の輸入の貿易面で多少はありますが。 Q一般的に日本に対してどんな見方をしているのでしょうか。 Aいいイメージがあるようで、特に日本に来たことのある人はそのようです。 Q日本は平地が少なくて山が多い、カナダは広くて見渡す限り平地が続き、どうしてこう地球は不公平にできているのだろうと思います(笑い)。 Aでも、日本には日本のいいところがありますし、カナダにはカナダのいいところがあります。お互いに受け入れ合って、また理解して両国の人がなかよくしていければいいですね。日本に住んでいるカナダ人はみんな、日本が大好きです。これだけ狭いところに人が密集しているにもかかわらず、組織立てられている。たとえば、電車は込んでいるけれども何もパニックが起こらない。そういった点が一度日本に住んたカナダ人には驚きで、逆にカナダに帰るとカルチャーショックを受けるようですね。 Q今までお話をうかがってくると、カナダ人の資質として、自分自身を主張することに熱心だという一方で、人間として控えめで慎み深いのではないかという印象を受けました。控えめであるとか慎み深いというのは日本人がもっとも美徳とすることです。 Aたぶん日本と共通する点でしょうね。学校教育で自分を主張することを教わるのですが、妥協すること、協調することも学びます。また、カナダ人はボランティアがとてもふつうのことなんです。奉仕の精神が培われてきたのですね。 Q日本にも奉仕の精神があったのでしょうが、自分の権利を主張するばかりになっちゃったんですね。日本語の上手なカナダの学生さんが京都や日光などの観光地に行ったなかで、広島に行ったときの感想をとても熱心に話してくれたんです。真摯というのかまじめな印象を感じましたし、短い滞在でも日本のことをまじめに吸収しようとしているように見えました。 A日本の学生より成熟しているように思います。そういう交流が広がるといいですね。 Q語学について感心するのですが、日本の人は外国語を覚えるのがにがてなのに、外国の人はすぐ日本語を覚えられます。どうしてなのでしょう。どうしてあんなに上手に覚えられるのでしょうか。一年いればペラペラですもの。 Aカナダの人は何カ国語もしゃべれることが多いですね。言語に対して好奇心もあるし、カナダの言語教育機関が優れていることもあるのだと思います。公用語を教育することから始まり、カナダは言語教育のエキスパートでしょう。 Q子どものときに教える語学教育があるのでしょうが、それが秀でているんじゃないでしょうか。日本は枝葉末節にこだわり、はじめに文法から教えるから何がなんだかわからなくなってしまうのではないかと思います。 Aカナダでは英語が母語の子どもたちにフランス語で教育するというイマージョン・プログラムがあり、これならほんとうにバイリンガルになります。日本の語学教育にとってヒントになるでしょう。今は特区として行うようですが、日本では太田市が英語で授業をするというプログラムをやる許可を得たようですね。英語教育の重要性をわかってきたからか、小学校でも教えるそうですし、海外から英語指導助手を六千人雇って、日本各地の小中高等学校に派遣しているそうです。カナダからも千人ほどが来ています。 Qこれからもカナダを見習い、また友好関係を強めていきたいです。きょうはどうもありがとうございました。 インタビューを終わって |
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