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70歳以上の機関誌「銀杏」
介護者の資質とは  
 
 
  俳句
 
     

何待つといふにあらねど秋は来ぬ
爽やかや猪苗代湖の旅にあり
子の心素直に受けて秋桜
                      吉野 久米

豊島園に高鳴く鴉秋は来ぬ
送り来し葡萄の甘さ故郷恋し
                      小林 智恵子

恙なく老いて又会う今日の月
向山の森に色さす今日の月
                      海老原 泰子

大樹よりぎんなん落ちる音高し
植木屋の親子無口に垣手入れ
                      K・N・

あたたかき石に手をおき枯れ野菊
飛行雲細く流れる師走なり
                      藤田 比呂

鎮守府とよばれし港鳥渡る
静けさという音を聴く森の秋
                      永田 和子

門松や白亜ゆかしきわがホーム
中庭の紅梅今朝は二輪ほど
                      小林 智恵子

屠蘇咽喉に沁みてまろやか胸熱し
初富士や一直線に飛行雲
                      海老原 泰子

     
 
  短歌
     

この宵の満月火星を伴へば
    見よと子よりの電話ありたり
練馬野を隈なく照らす満月よ
    一人去り難く屋上に佇つ
                      吉野 久米

人去りて静けき山のかたわらに
    思い出の花咲きて匂えり
はらはらと裏表見せ散るもみじ
    一と葉手にとり秋を楽しむ
                      林  晴美

シルバーの友と心を一つにして
    メロディーにのせ振るベルたのし
老いてなお楽しき日あり心はずむ
    シルバーヴィラの音楽会今日
                  (寄稿)渡辺 喜久子

束の間の練習重ね早や一年
    共に楽しき「シルバーコーラス」
フェスティバル終えて心もかろやかに
    秋の朝かげすがすがしかり
                  (寄稿)今木 八重

小枝踏むかそけき音は落葉松の
    径のしじまをさらに深くす
                      永田 和子

絶間なく続く房総の花畠   
    娘の運転に身を任せ行く
見はるかす太平洋の藍深し
    仁右エ門島は点となり見ゆ
それぞれの運命もちて来しホーム
    いつか住み慣れ人なつかしき
                      吉野  久米

石神井の川面に遊ぶ鴨あれば
    こわごわ覗く犬のいとしさ
忠犬といわれて嬉しロッキーは
    主守るごと寄り添い歩く
坂道を振り返りつつ登る犬
    互いの鼓動気遣うごとく
                      林  晴美

初凪のほのかに空と融け合いて
    未知なる年の明けわたりたる
                      永田  和子

     
 
  時事川柳
     

年金も今から納め置土産
食べる事時を惜しまず揃う人
庇貸す燕は只の店子なり
餅は無し尻餅ついて嘆く除夜
お書き初め痒い処や恥をかく
                      原田 啓子

 

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