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新入りの嫗(おうな)も卒寿ヒヤシンス
鎌倉に茶会果てたる朧月
吉野 久米
桜満開の知らせに一と日華やげり
ビーズ指輪の示す彼方に春の雲
藤田 寛子
啓蟄や音きしませて車椅子
一望に光集めて犬ふぐり
海老原 泰子
目の届く欅てっぺん鴉の巣
卒寿越して子に贈らるる室の花
小林 智恵子
そよ風の香りを運ぶヒヤシンス
姫林檎芽吹き故郷思いおり
k,N.
花冷えの老舗は昼を灯したる
永田 和子
新春号補遺
初旅や太平洋の波の音
初日の出安房の渚に拝みたり
獅子舞の太鼓ひねもす宿廻る
吉野 久米
鰰(ハタハタ)の銀鱗跳ねる豊漁らし
粉雪舞う色鉛筆は赤と黒
藤田 寛子
九十九里白砂染むる初日の出
朝の陽の窓辺に咲くや福寿草
安房の丘夕日に映える花と枇杷
甲斐の里白花タンポポ朝の陽に
町はずれ紅梅色濃き昼下り
創生苑 田中 祐男
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