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心まで見据えるごとき雪の富士に
屋上よりの我が祈りかな
廻らぬ舌に我の名呼びて電話くるる
曾孫いとし神の如しも
吉野 久米
慈しみ育て上げたる子等よりも
無言で慕う犬のいとしさ
春の陽を楽しむごとく駆けまわる
ロッキーの友もみな老いにけり
林 晴美
音もなき春雨に濡れ芽ぶく色
梢に生きる命いとしき
青柳 八重子
ヘルパーとゆう慣れぬ仕事にたずさわり
我励みおり春浅き日日
湯気の中に背流す我に君の笑顔
過去に戻れる束の間のとき
雛祭幼き頃の君と我
ホームの人等思い出つきず
こまくさ(ヘルパーさん)
桜さくら兵(つわもの)の碑を翳らせて
薄くれないの夢とゆらめく
永田 和子
(寄稿)
春近しと思えど風は冷たくて
早春賦の歌詞思い浮かびぬ
君子蘭シンビジュームが咲き乱れ
我がベランダは花盛りなり
渡辺 喜久子
水天の空を飛び交う小鳥たち
寒気の中を精一杯に
生きいきと寒さの残る日溜りに
沈丁花の蕾は日ごとふくらむ
今木 八重子
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