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70歳以上の機関誌「銀杏」
余生恐るべし  
 
 
  
 
     

 「後生畏るべし」という言葉があります。「辞海」によると、「年少の人。若くてその努力次第ではどんな力を表すかわからない者」とあります。悲しいことに、私は年少とはほど遠くなり、後は老い朽ちて行くばかり。
シルバーヴィラ向山玄関前の銀杏  現実はこうだが、これでは余りに情けないことです。もう少し前向きに生きたいものだと思っています。
 「後生畏るべし」をもじって、「余生恐るべし」という言葉を発明しました。私に残されている生存年数が何年かは全くわかりません。消極的に過ぎるかも知れませんが、惚けて「おわかりにならない方」の仲間入りをしたくない。身体能力が低下して「寝たきり」になりたくないと私は思っています。
 そのためにはそれだけの努力をせねばなりません。私も天気のよいときは散歩に出かけ、下らぬ原稿書き、ささやかな翻訳アルバイトに励んでいるわけです。
 ぼやぼやしていれば、余生は社会にとってマイナスをもたらすだけになります。今の私は「惚けない」、「寝たきりにならない」だけの生活。いかに世の中を洒落のめして、面白おかしく生きて行くか。余り長いとぼろが出ます。そこで「余生恐るべし」「余生短いほどよし」という結論になっています。
 でもいざ最後の日が来たらその時は、太田蜀山人のように「今までは、他人のことかと思いしに、今度は俺か、これはたまらん」という心境になるかも。

(増田次郎)

 

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