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青葉若葉の季節がやって来ました。私はこの季節が大好きです。春から夏へと移り変わる頃、うっとうしい梅雨期に入る前の若さに溢れた輝き渡る季節です。松尾芭蕉の句に、「あらたふと青葉若葉の日の光」というのがあります。日光東照宮のこの季節を詠んだとも云われますが、日光でなくても素晴らしい季節感に溢れた句だと思います。
江戸中期の俳人山口素堂の句と云われる「目に青葉山ほととぎす初鰹」というのがあります。これも季節感に溢れた句と云えましょう。江戸っ子は「女房を質に置いても初鰹を食いたい」と言ったそうです。 奥さんを質に入れたら困りますが、それほど美味いものと云いたいのでしょう。現代では「亭主は牛丼」でも、奥方たちは有名店でグルメとでもいうところでしょうか?
河竹黙阿弥作のお芝居に「梅雨小袖昔八丈」(通称髪結新三)と云うのがあります。その幕開きに、「ほととぎすの声を聞くが、まだ鰹の声は聞かねえな」というやり取りのあとに、「かっつを、かっつを」と威勢の良い魚売りが現われ、続いて主人公の新三が浴衣に手拭の朝湯帰りの姿で颯爽と登場する場面があり、すっきりした季節感に観客は酔います。
「初鰹はあっさりと淡白、戻り鰹の方がこってりと脂がのってうまい」と云いますが、味は好み、季節感で賞味しても良いのではないでしょうか? 私は魚があまり好きでないのですが、鰹のたたきは大好きです。
(島 健二)
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