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| 新春号に引き続いて、激動の明治、大正、昭和、平成を生き貫いて来られた方々にご寄稿いただきました。 | |||||||
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内野 善三(九十才)
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それにしても、ずいぶん幸運に恵まれたものですね。終戦を迎えたのは何処ですか。 対馬でした。唐津で軍を解散して東京に帰ってきましたが、家も仕事もありません。当時軍隊上がりが職につけるのは、警察か消防ぐらいなものでした。官舎もありましたので消防署に勤めることにしました。妻と子供二人を抱えて、食料の確保が最大の問題でした。人間生きていくということがとても難しい時代だったですね。食料から生活用品の全てが配給でしたが、配給だけではとても足りません。リュックを背負って千葉県や埼玉県まで買出しに行きました。消防署は二十四時間勤務ですから、一日おきに仕事を終えた朝帰りに、休む間もなく買い出しに行きました。そんな苦労をしても、米はめったに手には入りません。芋や大根がせいぜいです。それも法律を犯すヤミ取引ですから、警察に見つかれば没収です。悔しい思いを何度味わったことやら。今から思えばみんな嘘のような話ですが、そんな時代もあったのです。 |
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