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70歳以上の機関誌「銀杏」
特別企画「若い世代に伝えたい一言」
 
  新春号に引き続いて、激動の明治、大正、昭和、平成を生き貫いて来られた方々にご寄稿いただきました。  
     
 
 「戦争と平和について」 「何が進歩なのかについて」
 
 
深山 正之(九十才)
 
     

深山正之様(御奥様とご一緒に、本館ロビーにて) 「銀杏」編集部から『若い世代に伝えたい一言』をと依頼がありましたが、私は九〇才を過ぎて長い年月、大正、昭和、平成と色々なことがありましたが、唯々不徳のいたすところ挫折感あるのみで、淋しいことですが、老い朽ち行くばかりです。
 さて若い人達と一緒に考えねばならないこととして、私の過去の中から二つのテーマを選びました。

 戦争と平和について

 私の青年時代には、日中戦争、第二次世界大戦があり、日本は戦いに敗れて今日にいたるのですが、既に六〇年の歳月が経ちます。
 昭和の初期、日中戦争がはじまり、私は昭和十三年に歯科医専を卒業して軍隊に入隊、満州にいるときに敗戦、ソ連の捕虜となり、一年後に中国共産軍に参加、約七年間中国解放軍特別砲兵隊の軍医として戦争に参加しました。戦争で一番犠牲になるのは前線の兵ですし、子供、女、老人、弱い人ほど残酷な目にあわなければならないのです。私の家族もその中にいたのです。
 その戦争は何であったか?、勝者も敗者も大衆はどうであったか? 全く無意義で残酷さだけが残るのみです。戦争と平和について、今日においてよく考えねばならないのではなかろうか?

 何が進歩なのかについて

 毎日、新聞、テレビに殺人、少年非行等々、紙幣の偽造、最近の電波利用等の非行は大変な数に上ることを考えると、進歩とは何か、人間の欲望が、自由の考え方が全く違っているのではなかろうか、文明の利器も使用をあやまてば凶器になるということを若い人達と共に考えねばならぬと思います。

 

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