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70歳以上の機関誌「銀杏」
俳句
     
 
  
 
 
 

 昨秋秋田県由利郡岩城町から「名誉町民」の称号を贈られ、「銀杏」爽秋号に紹介いたしました岩城隆宜(タカヨシ)様が四月二十二日早朝天寿を全うされました。
 この日「練馬消防懇話会の会員として積極的に消防行政に協力され、地域防火に多大の貢献をされた功績」に対して練馬消防署長長久豊様から「感謝状」が贈呈されましたが、この「感謝状」をご覧になることなく八十八歳の生涯を終えられ永眠されました。
故 岩城隆宜様  岩城隆宜様は最後まで「自分のことは自分でする」という強い意志を持たれ、病と闘いながら強く生きられた立派なご生涯でした。
 生前職員に次の四点をご教示されました。
「礼儀」
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉を引用され、入居者の方は人生の大先輩で、日本国の発展と繁栄に貢献されたことを忘れず、どの方にも「礼儀」をおろそかにしないように。
「誠意」
入居者の方から御用を頼まれた時、また苦情を受けた時は「誠意」をもって対応すること。
もろもろの事情で速やかに対応出来ない時は必ずその理由をお話してご了承をいただく。
「安全」
入居者はご高齢者であることを忘れずに慎重にも慎重に「安全な介護」を心がけること。
「順法」
花の栽培に例えると、どんなに肥料を与えても、どんなに手をかけても自然の法に従わなければ美しい花は咲かない。自然には法があるように、宇宙を支配する法に従って生きることが大切である。
 色々のことを教えていただきましたが、この「礼儀」「誠意」「安全」「順法」のことについては、繰り返しお話して下さいました。
 岩城隆宜様は、毎週火曜日に近所の子供達にお習字教室をボランティアで開かれ、習字と礼儀作法を教えられたお姿が目に浮かびます。
 また、日本を学んでもらうために、ホームはカナダのモントリオール大学から毎年四人の学生を招待していますが、この学生達がお礼に開催する英語教室、仏語教室に岩城隆宜様は必ず出席され、学生がカナダに帰る時には、日本で学んだ思い出になるプレゼントをご用意なさるなど学生に大変喜ばれました。
 さらに岩城隆宜様は、視力が不十分な場合に耳で文学を鑑賞することに着眼され、各種の文学を俳優等が朗読するCDやテープを聴いて鑑賞する「文学を楽しむ会」を月に二度主催され、加齢と共に読書が辛くなっている入居者が文学を鑑賞するのを容易にして皆様に喜ばれました。
 岩城隆宜様は、岩城家第十八代当主ですので、五月二十七日、旧領岩城町にある菩提寺の竜門寺で本葬が行われることになります。
 東京では、竜門寺から三人の僧侶が来られて、去る四月二十四日に通夜、二十五日に告別式が、練馬区春日町の愛染院で行われ、大勢の参列の方々がお別れを惜しみました。
 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

(編集部)

 

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