玻璃ごしに姫りんごの木芽吹きたり ここに五年の月日巡りて 机から土に移せしヒヤシンス わが窓に見て日々に楽しき 吉野 久米 ひと夜して桜満開の美しさ 犬と見上げる春の花道 はらはらと舞い散る桜てのひらに ロッキーは黒き鼻に花びら 熱高く臥せゐる我にロッキーは 心配げなる頬寄せて来し 林 晴美 待ちわびし桜並木に佇めば 急ぐはなびら我を包めり 青柳 八重子 人憶う ひとしお憶う身ほとりの 木々萌え立ちて春深ければ 永田 和子