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70歳以上の機関誌「銀杏」
日本古来の文化
 
 
  
 
     

稲泉 連さん 稲泉 連さんは、「母のいる場所」でわれわれに馴染み深い久田 恵様のご子息です。連さんは、「ぼくもいくさに征くのだけれど--竹内浩三の詩と死」で、第三十六回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞されました。連さんは弱冠二十六才、最年少受賞の記録を更新され、その上お母様の久田 恵様と親子受賞も初めての記録です。
 受賞作の主人公、竹内浩三さんは大正十一年生まれ、フィリピンで戦死されたときは二十三才の若さでした。受賞作を読ませて頂き感じたことは、この平凡な青年がどこかわからない戦場で「ひょんと」消えて行かれたことです。「ひょんと死ぬ」という言葉は当時生きていた私どもには本当にそうだったなと感慨を覚えさせました。連さんは竹内さんの孫に近い年代の方ですが、反戦などという通り一遍な言葉を使わず、私のような戦中世代が共感を覚えるような文章をお書きになっておられます。賞の選考委員の一人が「がっちりした文章で、あの時代の雰囲気を描いている」と激賞していました。
 連さん、受賞おめでとうございました。これからも素晴らしい作品を書いて下さい。
 受賞作は中央公論新社から出版されています。皆さん是非ご一読下さい。

増田 記

 

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