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  中国、韓国での反日デモ
 
 
島 健二(七十九才)
 
     

 「新春号」で「近隣の国々」と題して、中国や韓国との外交の難しさを懸念したばかりですが、早くもこの両国での反日デモが大きな問題となっています。
 韓国での反日運動は「竹島」の領有権を主張する「竹島の日」制定の議案が島根県議会を通過したことをキッカケとして一気に盛り上がったものと云えるでしょうが、支持率低下を憂えた韓国政府が支持率回復のために反日運動を盛り上げたとも云われ、事実、現在政府支持率は急上昇したと云われています。
 中国の場合は、国連安保常任理事国になろうとする日本に反対する形で起ったと云えましょうが、小泉総理の靖国参拝問題や、歴史認識問題やらを含めて反日の愛国運動として過熱し、インターネットを通じて若年層にデモ参加を呼びかける形で急速に広がり、「愛国無罪」(愛国のためなら何をしても咎められない)を標榜して、日の丸を燃やし、小泉総理の写真を傷つけ燃やし、日本大使館や日系料理店その他に投石する破壊活動を行ったり、行き過ぎが目立ちます。これも中国政府が経済発展の歪みとして顕在化した貧富の格差に対する不満が政府に向けられるのを恐れ、日本を悪者に仕立てて矛先を反日運動に向けるために策動していると巷間で噂されていますが、その真偽はともかく、政府にはこうした行過ぎたデモを規制する動きがなく、またこれらの事態に対して謝罪と賠償を求める日本の要求に対して「中国は日本に対して何も悪いことはしていない」とし、さらに「事態を悪化させたのは歴史を認識しない日本のせいだ」と責任を転嫁する始末です。決して自国の非を認めずに、責任を他国に転嫁するこうした態度は中国政府の常套手段だと云われますが、「外国大使館に対するこうした暴行や破壊活動はウィーン条約違反だ」とか「こんな国にはオリンピックや万国博覧会を主催する資格はない」などというアメリカを始めとする諸外国の批判が出るに及んで、上海市などの地方自治体が賠償に応じる姿勢を見せ始めたようですが、この文章を記している四月二十日現在で、中国政府による謝罪はまだありません。
 日本における中国関係者に対する報復的嫌がらせは多少起きたようですが、特記すべきものはないようなのでホッとしています。日本人は報復をしてはならないと思います。正しい主張や提言、要求は堂々とすべきですが、姿勢を正して報復的な行動は慎むべきと考えます。
 自国の国旗を焼かれたり、総理や大使の写真を焼かれたりするのは極めて不愉快なものです。どうして中国や韓国はこういう激しいことをするのでしょうか? 批判や抗議とは異なる蛮行と云わざるを得ません。今後いかなる場合もこうした蛮行を働かないように抗議します。
 日中国交正常化に力を尽くした周恩来首相は、「中国と日本とは二千年の交流がある。八年間の戦争の間に、日本が如何に中国を苦しめたとしても、二千年の歴史と比べたらほんの一瞬間のことではないか」と度量を示されたといいます。人物の大きさに頭が下がります。日韓中三国の首脳もこの先人の度量を学んで、今後の友好に生かしてほしいと思います。

 

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