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70歳以上の機関誌「銀杏」
特別インタビュー「インド共和国大使館訪問」
   今回は五千年の長い歴史を持ち、世界四大文明発祥地の一つであるインド共和国大使館を梅雨入りの六月十日にお訪ねしました。当方のメンバーは岩城会長のほか永田様、島様、坂本さん、白須賀さんの五名で、常連の増田様は残念ながら病気入院で不参加でした。  
     
 
  
 
     

左からラム書記官、マニラルトリパティ大使閣下、岩城会長 当方の希望をお容れ頂き、公務でご多忙の在日インド共和国大使マニラルトリパティ閣下がご自身でわれわれをお迎え下さいました。民族衣装に身を包んだ長身の大使は岩城会長のご挨拶に応え「この度は当大使館までお出かけ頂き有り難うございました。インドは五千年の歴史を持ち東洋文化発祥の地ですが、日本同様高齢者を大切にする国です。日本人の皆さんはカレーが大変お好きだと聞きましたが、大使公邸で土曜と日曜にカレーランチ・パーティを開いていますからいつでもご招待します。また民族衣装のサリーにも関心がおありのようですから、お望みなら着方のご指導もしますよ。インドと日本は距離的には遠いけれど、両国の間には千四百年以上友好関係が続いており、釈尊の教え(仏教)のほか物質、文化の両面で非常に近い国だと考えています。今年四月小泉首相の訪印以来、日印関係は一層緊密化し両国にとって誠に喜ばしいことだと考えています」と歓迎のご挨拶を頂き、一同大いに感激しました。
ご多忙な大使閣下が退席された後、ラム三等書記官様がさまざまな質問にお答え下さいました。

(質問)入り口にありました立派な仏像には、どのようないわれがあるのでしょうか?

マニラルトリパティ大使閣下から岩城会長にプレゼントが贈られる この像はベネーシャという最古の創造神です。インドにはヒンズー、仏教、イスラム、シーク、ユダヤなどさまざまな宗教があり、それぞれ多数の信者がいます。ヒンズー教の信者は全人口の約八十五パーセントを占めています。インドの宗教は戒律が余り厳しくありません。生活の規範といった形で緩やかです。インドでは数多くの神が崇拝されています。

(質問)日本人は伝統的に八百万の神といって樹木や岩など全てのものに神様が宿っていると考えてきましたが、インドでは?

 インド最大の宗教であるヒンズー教では、人体は地、水、空(空気)の三要素から成ると考えています。そのほか火も宇宙を構成する要素と考えられています。

(質問)日本では人口の高齢化、少子化が進んでいますが、インドでは?

 先進国の日本、欧米ではこの問題を抱えていますが、インドでは人口が増えているので問題ありません。これからも人口増加が続くので問題にならないと思います。現在の人口は十二億以上です。

親しくお話し下さったラム書記官(質問)高齢者は何才以上ですか?

 定義としては六十才です。企業の定年も六十才で、高齢者は政府の援助を受けられます。平均寿命は男女とも六十五才です。以前は女性の方が短命でした。短命の原因は栄養のある食事がとれなかったことと苛酷な労働のためだったと思います。原因の根本は教育にあります。
(質問)インドはITの先進国ですね。教育に何か特徴がありますか?

 インドがITの先進国になったのは最近のことです。日本では算数で九九を覚えますが、インドでは十才の子供に二十・二十を覚えさせます。このように数字に強いことがIT発達の一因だと思います。

(質問)日本には昔から算盤がありましたがお国では?

 インドにも昔このような計算器がありましたが、今では廃れてよくわかりません。

(質問)インドはユーラシア大陸の中央に位置して他国と攻めたり攻められたりの歴史で、日本のような島国とは違います。インド人の頭がよいのはこのような歴史にも原因があるのではないでしょうか?

 そのようなことも言えるかも知れません。インドには仏教、キリスト教、イスラム教など世界からいろいろな宗教が入ってきています。イスラム教徒の数は世界で二番目です。インドは世界の縮図とも言えます。インドには二十二の言語と九百の方言があり、州によって宗教も文化も千差万別です。毎日どこかでお祭りが行われていて、インド人の心の底には「世界は一つの村、一つの家族」という思想があります。

インタビュー風景 マニラルトリパティ大使閣下(中央)のお話を伺う岩城会長(左)、永田様、島様、白須賀さんの皆様(質問)インドは最近変わりつつあると聞きますが?

 インドは経済、教育、外交の各面に新しい考えを取り入れて改善を進めています。産業の民営化を進め、年率六パーセントの経済成長率を維持しています。

(質問)最近インド映画が盛んなようですが?

 インド人は映画が好きで年間約八百本の映画が作られています。日本でインド映画をご覧になりたい方があれば、ビデオの輸入などご協力したいと思います。

(質問)インド人は語学にお強いようですね?

 私たちは外国語を習うとき、余り難しいとは思いません。インドに数多くの言語があることがその一因かも知れません。

(質問)インドの産業は農業が主体ですか?

 インドの最大の産業はITのソフトウェア制作、映画などのサービス業です。農業は第二の産業で人口の七十パーセントが従事していて、米と小麦が主体です。第三位が製造業です。自動車には日本のスズキが合弁で進出しています。ホンダのバイクもインドで盛んです。

 最後に岩城会長が「日本はこれからもっとインドと連携を強化すべきだと思います。是非近いうちにカレーをご馳走になり、インド映画を鑑賞し、サリーを着せて頂いて、お国への理解を深めたいと思っています」と述べ、長時間の取材へのご協力に感謝してインタビューを終わりました。

 

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