| 片岡嶋之亟丈が八重垣姫を演じる第十一回稚魚の会・歌舞伎会合同公演を観劇するためのツアーが催されました。
シルバーヴィラ向山からバスを仕立てて、車椅子の方々を含む入居者の有志と必要充分なヘルパーたちおよび関係者約四十名が二台のバスに分乗して午前十一時に出発、道中恙なく十二時十分に国立大劇場に到着しました。
公演は四本立てですが、全部を鑑賞するのは疲れるため、一番目の「寿曽我対面」は割愛して、二番目の「連獅子」から観る計画でしたが、ちょうど良い時間に到着し、ゆっくりと昼食のお弁当をいただくことが出来ました。別行動ですが、創生苑からの参加者たちと秋田から来た参加者たちも加えて、総数約九十名という大観劇団でした。
「連獅子」には嶋之亟丈は出演しませんが、中々の好演で拍手大喝采。次が愈々お目当ての「本朝二十四孝」十種香の場と奥庭狐火の場です。我らが嶋之亟丈は、奥庭狐火の場で主役の八重垣姫を熱演します。
この八重垣姫の役は、三姫と呼ばれる女形の大役である上に、立ち回り等動きも多く、芸の力もさることながら、非常に体力を要する役で、老齢の名優などは「一世一代の八重垣姫を務めます」と云う程の難役です。我らの嶋之亟丈は壮年の油の乗った年代ですのでそんなことはなく、日頃培った芸力と体力で立派に務め上げました。流石と感心した次第です。この役に要求される気品と美しさや、おのずから備わる貫禄も見えて、立派な及第点の八重垣姫だったと思います。
最終演目の「お祭り」も割愛して楽屋へ。何しろ大勢の観客たちを応対し、握手に記念撮影と嶋之亟丈は大忙し、大役を務め上げた直後だけに、やや疲れが見えましたが、そこは嶋之亟丈のことですから、笑顔を絶やさずに見事に応対しておられたのは、いつものことながら立派でした。
皆々充分に満足して帰路につきましたが、この観劇会は大成功で、帰路のバスの中では、「素晴らしかった」「美しかった」と嶋之亟丈を讃える会話が飛び交っていました。
(島 健二) |