|
僅か四ヶ月で八八万部を売った「国家の品格」の著者、御茶ノ水女子大学教授、藤原正彦氏と元内閣総理大臣中曽根康弘氏の「現代日本人を斬る」と題する対談がありました。(テレビ東京「報道二〇〇一」)興味深い内容でしたので、その概略についてご紹介したいと思います。
@現代の日本人は、祖国日本への誇りと自信を失い、国家の品格が格段に失墜している。
日本は極東に位置する小さな島国でその人口は中国の十二分の一、国土は二十五分の一に過ぎないが、世界的な大国として認められ、第二次世界大戦敗戦後にも、僅かの期間で世界第二の経済大国に復したのも、その世界に冠たる国柄と国民性によるもの、もっと自信を持って良い。
A教育の崩壊から人々の心が荒廃。
武士道精神に基づく「惻隠の情」がなくなった。敗者をいたわり、その立場を重んじる精神がない。「失われた十年」の間の為政者の共同責任と云うべきだが、米国から導入された市場原理主義は卑怯とも云うべきで、自由競争で強者が弱者を駆逐し、「敗者の立場を重んじる」美しい国民性を忘れて、勝ち馬に乗る風潮は嘆かわしい。
B「日本人は変わるべきだ」と云われるが、変わる必要はない。
内閣は経済ばかりではなく、教育、道徳を中心として論議すべきだ。「国を愛する心」を教科書に載せられないのは異常と云うべき。共同社会、助け合う社会、情緒というものがなくなっている。経済が良くなっても腐った魂は戻らない。
C靖国問題は、分祀、分霊をやるべき。出来ないというのは靖国神社の勝手な言い分。
参詣の対象を分けて置けば、問題は起きない。首相は自分の参詣に拘らず、天皇陛下が参詣できる戦没者の靖国神社に戻すべきだ。
D教育の課題は道徳問題と修身。
子供心に教えられた良いこと、悪いこと、美しいこと、汚いことは大人になっても肝に銘じている。
E小学校での英語教育は日本を滅ぼす。
賛成意見が八〇%超なのは大問題。英語教育もコンピュータ教育も大切だが、優先順位の選択が重要でどんな場合にも読み書き算盤が最優先。小学校の教科時間は週に二十数時間しかない。英語は中学に上がってからで十分に間に合う。読み書き、算盤は、子供に文化や歴史の判断力、理解力を叩き込むもの。必ず母国語で養うべき。流暢に英語を話せても日本の歴史、文化や伝統を知らなければ、外国人から馬鹿にされる。
F女系天皇は反対
女性天皇は構わないが、伝統を守り、女系にならずに男系に戻す手立てが必要。憲法と世論を尊重して決めたというが、憲法は時勢に応じて変わるもの、世論は一夜にして変わる。二千年の伝統を「平成の世論」で変えてはならない。
G真のエリート教育が必要。
一万人の犯罪者がいても滅びないが、真のエリートが一万人いなければ日本は滅びる。一見無駄なような学問とか教養を身に付け、国家の大事には命を捨てて当るのが真のエリート。
真のエリートの養成には旧制中学、旧制高校の旧学制復活をも視野に入れる必要あり。
以上
どの項目も私には「尤もだ」と思われました。
|