| 先日の朝日新聞に「ローマ人の物語」著者の塩野七生さんの対談記事がありました。彼女はローマ帝国を「寛容の帝国」と述べています。ローマ帝国の興隆は『敗者を仲間に迎入れたことがその要因』とあり、『征服した土地の部族長や兵士にローマ市民権を与え、部族の拠点もそのまま残した。』とありました。
大学の地理で習った中世ヨーロッパの古城は日本と違い、騎士ばかりでなく一般市民までも城壁で守っていました。これは戦に敗れることは一般市民にとっても「死」または「奴隷」を意味したと教わっておりましたのでこのローマ帝国の対応は意外でした。そんな寛容な世界が紀元前に実際にあったことに大変驚きました。
さて、アメリカでは今年の十一月に大統領選挙が行われます。ケニア出身の父親を持つオバマ民主党代表と白人のマケイン共和党代表の一騎打ちです。私はある期待を持ってこの選挙を見守っています。『ローマでは体制内に異質な人をどんどん取り込んで、果てはアラブ人の皇帝も出た』そうです。
塩野氏はこの寛容さはローマが多神教であったからゆえだとしています。ローマでは征服した地域の神々も受け入れたそうです。多神教が一神教と違うのは、神様の数だけではなく、自分と異なる神を信じている人をも認め、しかも互いに冒涜する行為もない社会なのだそうです。
アメリカは一神教のキリスト教が強い影響力を持つ国ですが、ここで何かが変われば、明日の世界はもう少し寛容になれると期待するのです。
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