機関紙「銀杏」特集

No.74 2023年7月夏号

取材:中根佳津子


特集1:スマホで世界を広げています

 コロナ禍で外出もままならなかったこの数年。でも、皆さんはめげていません。おこもりの期間に「スマホを使いこなしたい!」と、企画室長が主催するスマホ教室でどんどん世界を広げています。


先生にどんどん質問。デジタルライフは格段にレベルアップしています。

メールする、写真を撮る、上級者はキャッシュレス決済も

 スマホ教室の開始から2年。現在は11名の方が参加しています。教室は基本的に個人指導で、ご自分の都合のいい時間に、企画室長に教えてもらいます。「皆さま、スマホに〝怖いもの〟というイメージをお持ちです。でもガラケーはサービス終了が近いし、思い切ってスマホにチャレンジされる方が多いんです」(企画室長・孫(岩城)淳子さん)とはいえ、スマホには初めて触れるという方がほとんど。電源の入れ方、充電の仕方からスタートです。メールを使いたい、写真を撮りたいなど、知りたいことは人それぞれ。平均年齢は90歳ですが、その旺盛な意欲には感服します、と企画室長。ぐんぐん知識を吸収し、キャッシュレス決済に挑戦する上級者もいらっしゃるとか。「たとえばフィッシングメールなど、スマホには確かに注意すべきこともあります。でも正しく使えばとても便利で楽しいものです。皆さまの世界を広げるお手伝いができていることが嬉しいですね」



95歳の初挑戦!お歳暮もスマホで送ります

 ガラケーの使用期限が提示されるようになり、スマホは難しそうだけれどできるかしら? と不安でした。企画室長の淳子さんにお尋ねして、昨年6月にスマホのお店に連れて行っていただきました。使いやすそうな「らくらくスマートフォン」を選び、毎月使い方を教えていただくことに。淳子先生のパソコンやスマホの操作は目を見張るような速さで、すばらしいです。

 アプランドルに入居して10年。95歳の私の頭では、とてもおぼつかない進み方ですが、淳子先生は丁寧に教えて下さいます。

 忙しい友人や家族には、ラインやSMSでメールができるようになり、嬉しいです。先生のおかげで昨年11月にはマイナンバーカードを取得し、お歳暮はPayPayを使って送ることができました。

大場様
大場様


佐々木様
佐々木様

愛用のスマホを使いこなして、ラインで友人とおしゃべり。

最初は電源の入れ方から!少しずつ進歩しています

 スマホを教えていただくようになったのは、おととしの10月から。最初は電源の入れ方もわからなくて、本当に、よちよち歩きのスタートでした。スクロールや指タッチに苦戦しながらですが、進歩を実感しています。

 スマホは今や、命綱のような存在。ラインを覚えたので、誰かとつながっていられる、いつでも連絡が取れる安心感が大きいんです。春には桜を撮影して「きれいねぇ」なんて後から見返したり。天気予報が見られるようになったのも嬉しいわね。スマホの機種はiPhoneSEです。本当に、使えるようになってよかったわ。



仲良し2人でチャットGPTに挑戦!

   大越さんと上野さんは昔からのご友人。教室には2人で参加することが多いそうです。

 ウォーキングが趣味の大越さんはマップ使いをマスター。アプリでラジオも楽しんでいます。音楽鑑賞が大好きな上野さんは、ユーチューブでクラシックを視聴し、ピアノアプリで音を確認することも。企画室長が感心する生徒ぶりで、話題のチャットGPTにも挑戦します。インターネット検索は、出てきた結果をひとつずつ確認する必要がありますが、チャットGPTは「アレはなんだっけ?」などのボンヤリした質問にも答えてくれるので、使いやすいのだとか。  今日は、庭木を探している上野さんが音声入力でチャットGPTにお尋ね。2メートルぐらいで花も楽しめる庭木は?との質問に、いくつもの候補があっという間にあがってきました。 「スマホ教室はありがたいです。子どもたちに聞いてもぶっきらぼうな返事しか返ってこないのでね(笑)」(大越さん)

上野様と大越様
上野様と大越様


宮城様
宮城様

Lineを使いこなして。家族に驚かれています

 スマホは主に、家族との連絡用に使っています。時にはテレビ電話もするのよ。家族がプレゼントしてくれたスマホを使えるようになりたくて、教室に参加しました。家族は、まさか私がラインを送ってくるようになるとは思っていなかったらしくて、びっくりしながら喜んでいます。インターネットでいろいろな情報を見るのも楽しいですね。日ごろからピアノで指を使っているからか、「操作が上手ですね」ってほめられるんですよ。先生の熱意に負けないように、勉強したことをノートに整理しています。これを見ればすぐに確認できるのよ。



機関紙「銀杏」特集

No.74 2023年7月号

スタッフ紹介 第3弾

 (取材:中根佳津子)

健康管理を担う医療・ケアスタッフ(ケアマネ3名、ナース11名)は、皆さん口をそろえて「楽しい職場」と。スタッフが生き生きと働ける場所であることも、シルバーの自慢です。


「ケアマネージャー」

    ケアマネ-ジャーの主な仕事のひとつは、介護や支援のプランを立てること。でも、私たちはあくまでもサポート役で、主人公は介護サービスを利用する皆さまです。シルバーはこの、「利用者が主人公」が徹底しているところがすばらしいですね。

 できるだけ皆さまの希望がかなうように、そして、やりたくないことを無理じいしないように、ナースやヘルパーとも協力して、スタッフみんなで話し合い、努力しています。いつも心がけているのは「満足よりも納得」ということ。100%の満足を目指すと、いろいろなところに無理が出てきます。人生というステージで、皆さまが納得して輝けるお手伝いができればと思っています。(西野ケアマネ)



斉藤ケアマネ

体が動かすのが大好き。趣味は山歩きです。イチオシは丹沢・塔ノ岳!

田代ケアマネ

ご入居の皆さんとお話しするのが楽しいです!



「看護師」

 

 ナースの仕事は、皆さまの健康管理です。日々の健康チェックや医師への報告、薬の確認などを行います。たんの吸引や点滴などもナースの仕事です。おわかりになる方にもおわかりにならない方にも、これから何をするのかをお伝えして、不安が軽減されるよう努めています。皆さまとやりとりしていると、気持ちがお強いなあと感激することがたびたび。人生の先輩のそんなご様子に接するのはありがたく、幸せなことだと感じています。(青木ナース)



 

 もともと、ご高齢の方の看護に携わりたいと思っていました。私達が豊かで平和に暮らせるのは、大変な時代を生き抜いて来た上の世代の方たちのおかげだと思っているからです。ですから、今看護を担当している皆さまには、感謝と尊敬の気持ちでいっぱい。毎日の生活の中で、いやな思いなどなさらないように接することを心がけています。できるだけお気持ちを聞いて受け止めることで、信頼していただけるようになりたいと思っています。

(玉木ナース)



 

 マニュアルに沿った看護ではなく、一人一人の希望に添うように工夫ができるシルバーの仕事は、とても楽しいですね。楽しいことは、大好きです!

 植物が育つのを見るのが楽しくて、園芸部も作っちゃいました。昨年枝豆を収穫なさった方は、「これをつまみにビールを飲むんだ!」と喜んでいらっしゃいました。ご自身が支援を受けるだけでなく、植物をお世話しながら日々を過ごしていただくのも、立派な健康管理だと思っています。(小松ナース)



[日勤ナース]

薦田ナース

毎週築地本願寺にお参りをしています。日々に感謝!

寺井ナース

勤務は週1回ですが、楽しくお仕事しています!

那須ナース

中庭でイチゴを栽培しています。ご自由にどうぞ!



[日夜勤ナース]

山田ナース

ゆっくり、ゆったり、ゆかいがモットー

大橋ナース

週3回はジムで筋トレ!健康が一番!

福島ナース

安心して過ごせるように笑顔を大切にしています

斉藤ナース

ドライブ、旅行、読書、料理、ライオンズ、好きなことがいっぱい!

平田ナース

夜、安心して眠れるように心がけています